2010年04月10日

法月綸太郎 / 法月綸太郎の新冒険

Shinbouken

法月綸太郎
氏の1999年発表の短編集『法月綸太郎の新冒険』。
遅筆家を体現するかのように、作品発表のペースが落ちてきている中での作品ですが、
遅筆家というのは結局完璧主義者とも言えるわけで、その完璧主義者が発表してくる作品が悪いものであるはずもなく。

全編が、ストーリーの中の1つの事実を逆の面から見たり、それが偽りであったりとした場合に、すべてがひっくり返るという、優れたパズラーのみが産み出せる作品群になっているかと。

巻の最後まで裏切られ続ける、推理小説の心地よさがある1冊だと思います。
「身投げ女のブルース」はちょっとアンフェアかとは思いますが(汗)。


まあなんだかんだで遅筆家なのは間違いないので、彼の著作で読んでいないのもあと数冊なんですが、次に読む作品も楽しみにしたいと思います。


Posted by toshihiko_watanabe at 23:02│Comments(1)TrackBack(1) このエントリーをはてなブックマークに追加  

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全編、これぞ本格推理!「あの男」がついに最前線へカムバック!! アヴァンギャルドな謎。アクロバティックな推理。アメイジングな解決。 ??.
法月綸太郎の新冒険 法月綸太郎【粋な提案】at 2010年08月11日 10:56
この記事へのコメント
こんにちは。同じ本の感想記事を
トラックバックさせていただきました。
この記事にトラックバックいただけたらうれしいです。
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Posted by 藍色 at 2010年08月11日 10:58

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