2010年09月06日

我孫子武丸 / 人形はこたつで推理する

我孫子武丸氏の『人形』シリーズの第1作、『人形はこたつで推理する(1990年)』。

Kotatsu

我孫子武丸氏を読むようになったのは、以前ここにも書いた
密室大図鑑』という密室アンソロジー本で「人形はテントで推理する」が紹介されて面白そうだったからなのですが、一応発表順に『速水三兄妹シリーズ』から入ったので、今回やっと「テント」が収録された本作を読みました。

4編が収められた短編集ですが、やはり白眉は「テント」かも。
テントを舞台にした密室殺人というのも世の中にはいくつかあると思うのですが、このトリックは非常に優れているんじゃないかと思います。
テントならではの殺人トリックですし、思考の裏をかかれた心地よさがありました。
自分だけかもしれませんが、単純またはシンプルなトリックの方がこちらの考えが及ばなかったときには大きな驚きを持つんじゃないかと。まあ物的にストーリー的にと入り組んだトリックももちろん好きなのですが。

4編目で話としては完結している印象を受けましたが、『人形シリーズ』はこのあと更に3冊書かれているので、また順に読んでいきたいと思います。


Posted by toshihiko_watanabe at 23:01│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加  

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