2017年02月03日

The Heat Goes On

3日前の夜にTwitterに突如飛び込んできた『ASIAのJohn Wettonが死去』というニュース。

昨年12月にはGreg Lake、昨年3月にはKeith EmersonとEL&Pの2人のメンバー。その前年の6月にはYESのChris Squireが亡くなり、かつてProgressive Rockを支えたミュージシャンたちがいなくなっていっているここ数年ですが、また1人60歳代で亡くなってしまうとは。


「運命的なブリティッシュボイス」とも形容された特徴的な歌声が世間一般では大きく評価されていると思いますが、個人的にはベーシストとしての評価も忘れてはならないかと。
King CrimsonU.K.ASIAの3バンドが彼の代表的なバンドキャリアですが、1973〜74年に3枚発表されたKing Crimsonのスタジオアルバム3枚、
『Larks' Tongues in Aspic(1973年)』『Starless and Bible Black(1974年)』『Red(1974年)』
でのベースプレイやフレーズの発想は本当に素晴らしい。
自分でもフレーズをコピーもしたし、少なからず影響は受けているハズ。

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歪んだベースサウンドはエフェクターの効果が大きいハズですが、大昔にベースマガジンだかで読んだインタビューによると、延々と続くツアーによる演奏機会の多さからFender Precision Bassのフレットが弦の形に削れていたそうで、それもあの特徴的な歪んだベースサウンド(Chris Squireとはまた違う)に大きく影響しているのではないかとのことでした。

そして、Uriah HeepとRoxy Musicへの参加を経て結成されたU.K.の1stアルバム『U.K.(1978年)』が、個人的にはJohn Wettonのベーシストとしての第2のピークかと。

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とにかくカッコいいアルバム。以前ここにも書いたSACD盤はいまだにちょくちょく再生している。


U.K.の2ndアルバム『
Danger Money(1979年)』以降はベーシストとしてはおとなしくなってしまった印象で、これ以降はあくまで歌のバッキングとしてのベースプレイがほとんどで、捻ったベースラインが聞かれなくなったのは残念なのですが。


そして大ヒットしたASIAの1stアルバム『ASIA(1982年)』。

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ベースプレイ関係なしに個人的にASIAの中で一番好きなアルバムは、2ndアルバムの『
Alpha(1983年)』。曲順などを含めた、アルバムとしての完成度が非常に高いと思っているアルバム。

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John Wettonを生で見たのは、元GenesisSteve Hackettのスペシャルバンドのメンバー(他にIan McDonald・Julian Colbeck・Chester Thompson)として来日した1996年のライヴ1回きり。同じ年に先に行われたEL&Pのライヴの開演前に、このSteve Hackettバンドの来日公演がアナウンスされて、メンバーが読み上げられると客席がものすごくざわついたのを思い出す……。



今後も自分は彼が生み出した音楽を聴き続けていくでしょうし、また世界的にも当然そうなるかと。
ありがとうございました。
さようなら。

Posted by toshihiko_watanabe at 21:45│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 音楽 | CD / DVD / Blu-ray

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