先日読んでいた『大長編ドラえもんシリーズ(文庫版)』の1〜10巻までに続いて、11〜17巻をAmazonで買って読みました。
本屋にはこの文庫版大長編ドラえもんはあまり置いていないんですが、なんでもあるなAmazon。
11巻の『ドラビアンナイト』まではリアルタイムで読んだ記憶があったものの、12巻の『雲の王国』以降は初見。
まあ順に読んでいくと藤子・F・不二雄先生の体力的なものやら色々なものの低下を感じてしまう部分も多々あって、ちょっと悲しくもなるのですが
『雲の王国』と『ブリキの迷宮』ではドラえもんが中盤で完全に離脱するというのは、なんだかんだでドラえもんがスーパーマンだということを再認識させる良い手段。
まあ大長編シリーズで、さらにスーパーマン化しているのび太がそれ以上に活躍していたりしますが(笑)。
『夢幻三剣士』で、終盤でスネ夫とジャイアンが参加してこないというのは正直ちょっと気持ち悪い。
まあいつも最後は5人で解決、だとちょっと水戸黄門的ですが、日本の国民的マンガ・映画はそういうストーリーでなきゃならない気もするんで。
で、『雲の王国』以降の作品で感じるのは、ちょっとテンポが悪いという感触。
序盤が冗長すぎたり、終盤がいやに駆け足になっていたり。
特に『夢幻三剣士』と『創世日記』は、終盤が妙な詰め込み方で残念。設定自体と、中盤まではかなり面白いと思ったんですが。
ただ『ねじ巻き都市冒険記』ではプロット制作の段階で藤子プロの手が相当入ったのか(爆)、序盤から急展開のストーリーがかなり面白い。
執筆中に亡くなってしまったため、絵柄が藤子・F・不二雄先生でない部分が多いのは残念ですが(涙)。
1〜10巻までと比べると、ちょっと名作とはいえない作品も正直ある、今回の後半の『大長編ドラえもん』ですが、映画原作としてこれだけの舞台設定とちょっとしたトリックを用意しているのはスゴいことだと思います。また時間をおいて、読み返していきたい作品群かと。