2011年06月20日

続・大長編ドラえもん

先日読んでいた大長編ドラえもんシリーズ(文庫版)』の1〜10巻までに続いて、11〜17巻をAmazonで買って読みました。
本屋にはこの文庫版大長編ドラえもんはあまり置いていないんですが、なんでもあるなAmazon。

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11巻の『ドラビアンナイト』まではリアルタイムで読んだ記憶があったものの、12巻の『雲の王国』以降は初見。
まあ順に読んでいくと藤子・F・不二雄先生の体力的なものやら色々なものの低下を感じてしまう部分も多々あって、ちょっと悲しくもなるのですが

雲の王国』と『ブリキの迷宮』ではドラえもんが中盤で完全に離脱するというのは、なんだかんだでドラえもんがスーパーマンだということを再認識させる良い手段。
まあ大長編シリーズで、さらにスーパーマン化しているのび太がそれ以上に活躍していたりしますが(笑)。

夢幻三剣士』で、終盤でスネ夫とジャイアンが参加してこないというのは正直ちょっと気持ち悪い。
まあいつも最後は5人で解決、だとちょっと水戸黄門的ですが、日本の国民的マンガ・映画はそういうストーリーでなきゃならない気もするんで。

で、『雲の王国』以降の作品で感じるのは、ちょっとテンポが悪いという感触。
序盤が冗長すぎたり、終盤がいやに駆け足になっていたり。
特に
夢幻三剣士』と『創世日記』は、終盤が妙な詰め込み方で残念。設定自体と、中盤まではかなり面白いと思ったんですが。

ただ『ねじ巻き都市冒険記』ではプロット制作の段階で藤子プロの手が相当入ったのか(爆)、序盤から急展開のストーリーがかなり面白い。
執筆中に亡くなってしまったため、絵柄が
藤子・F・不二雄先生でない部分が多いのは残念ですが(涙)。

1〜10巻までと比べると、ちょっと名作とはいえない作品も正直ある、今回の後半の『大長編ドラえもん』ですが、映画原作としてこれだけの舞台設定とちょっとしたトリックを用意しているのはスゴいことだと思います。また時間をおいて、読み返していきたい作品群かと。
  

Posted by toshihiko_watanabe at 23:58Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加

2011年04月30日

大長編ドラえもん

ヒマにまかせて、映画版の原作『大長編ドラえもんシリーズ(文庫版)』を読み返していました。
持っているのは10巻の「のび太のアニマル惑星」までなので、とりあえずそこまで。

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"大長編"と銘打っているものの、実は1冊200ページ前後なので、正直20分ほどで読める(汗)。

しかしまあ改めて読んでみて、藤子・F・不二雄先生の丁寧な話の組み立て方には驚かされる。
主要キャラ5人のキャラクターを活かしつつ、物語を解決させる布石はきちんと打っているという。
どの作品もエピローグ部分が2ページ前後と非常に簡素なのは、終わり方としてちょっと拍子抜けの感じもあるんですが。まあ少ない枚数にストーリーを押し込めている感じなので、ムダなコマというのがほぼ無いのはスゴい。


映画版ののび太ジャイアンはカッコ良すぎるというのは事実ですが(笑)、2作目の『宇宙開拓史』でののび太ギラーミンの決闘シーンは映画版ではカットされていましたし、映画版では原作と違う演出も多々。
そんなこともあって、作者の意図がそのまま描かれている原作マンガの位置づけはけっこう重要なんじゃないかと思います。

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ジャイアンに代表される男気に溢れた発言は、彼らが自分の子供に近い年齢になってから読み直すと、正直胸が熱くなる(涙)。
小学生の頃とかに読んだ頃は、カッコつけた同世代だな(爆)と思いましたが、そこから20ちかく歳をとってから読むと、自分の経験と作者の想いがダブルで乗ってきて、重い。

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個人的にランクをつければ、現実離れしたダイナミックな舞台設定と、布石から収束への展開が見事な『魔界大冒険』『宇宙開拓史』『大魔境』辺りかと。


10巻までを持っていたのは、映画版も観ていたのがここいらへんまでで、12巻の『雲の王国』以降(ドラビアンナイトは記憶がある)は映画版も観ていないので。
やっぱり年齢的にドラえもんを(一旦)卒業する時ってのはありますやね(笑)。

文庫版の『大長編ドラえもんシリーズ』は、意外に本屋ではあまり置いていないんですが、Amazonには全巻あったので、残りの作品も近いうちに買って読みたいと思いますわ。
  
Posted by toshihiko_watanabe at 23:46Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加