Sting(スティング)が昨年発表したスタジオアルバム『57TH & 9TH(2016年)』。
2007〜2008年にはPolice(ポリス)の再結成ツアーをやっていたり、その前後で古楽やクラシック調のスタジオアルバムは出していたものの、ロックミュージックでのスタジオアルバムは『Sacred Love(2003年)』以来13年ぶり(!)。
正直個人的にもちょっと忘れかけていた、「過去の人」になりかけていたミュージシャンだったし、ほとんど期待せずにCDを再生したのだけれど、1曲目の「I Can't Stop Thinking About You」が今までのStingとは違うラウドなサウンドにまずギョッとしたものの、カッコいいし純粋に曲がいい。
メンバーを大幅に変えたのかな???とも思ったのだけれどブックレットで確認したら、基本の3ピースは今まで通りにギタリストがDominic MillerにドラマーはVinnie Colaiuta。
もう1人のドラマーのJosh Freeseは、Avril LavigneやRob Zombieのアルバムでプレイしていたはず。
「I Can't Stop Thinking About You」は、サウンドはまったく違って聞こえるけれど演奏の内容は実は今までのスティングというよりはポリスに近いものがあるように感じて、ポリス再結成ツアーからの影響が大きい曲なのかも?と。
アルバム後半7曲目の「Heading South On The Great North Road」は『Songs from the Labyrinth(2006年)』っぽかったり、8曲目の「If You Can't Love Me」の7拍子はものすごくかつてのスティングっぽいし、9曲目の「Inshallah」は『Brand New Day(1999年)』の頃のエスニック感を感じたり。
37分というアルバムのトータルタイムはちょっと物足りなくも感じるのだけれど、これくらいの時間のアルバムは聴きやすいのも確か。
当面繰り返し聴いていくアルバムだと思います。