2023年03月05日

本の管理

自分は紙の本はもう置き場がないので今は電子書籍版を買うようにしているのだけど、今まで買ってきた本は当然山のようにある。
で、本棚に入れられているのはごく一部で、大半はクローゼットに積んであるという状態。
どの本を持っていてまた今後ダブり買いを防ぐために管理したいとは思っていたのだけれど、『読書管理ビブリア』というスマホアプリがこの用途に適しているようでダウンロード。ちなみに無料のアプリ。

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本の裏表紙側にあるバーコードをアプリのカメラで読み取ると、本のタイトルと表紙とあればあらすじも表示されるという。バーコードの読み込みは連続モードにするとじゃんじゃん進めていける。

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廊下にある本棚の本はすべて登録してみたのだけど、124冊もあった(汗)。

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残るクローゼットの中に積まれている本は、司馬遼太郎の『街道をゆく』以外のほぼ全作。コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ全作と他作家によるパスティーシュものも多数。アガサ・クリスティーのポアロもの全作。他の活字本ももちろんあるけれど、あとはマンガが大量に。
マンガは半分くらいは売りに出そうかとも考えているのですが、とりあえずダブり買いの回避のためには良いアプリを見つけた。
クローゼットの中にある本は長いこと読み返していないものが多いので、登録するために引っ張り出したまま読み返しに入ってしまう危険性はかなり高いですが(汗)、まあ近く手をつけていこうと。  

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2022年09月24日

豊島晋作 / ウクライナ戦争は世界をどう変えたか

豊島晋作氏の『ウクライナ戦争は世界をどう変えたか』。Kindle版で今月初めに購入して、1週間ちょいで読み終えた。

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豊島晋作氏はテレビ東京報道局の人で、過去に夜の経済報道番組の『ワールドビジネスサテライト』に出演していたので知っていた。
で、現在は朝の『モーニングサテライト』に出演しているのだけど(見られていない)、YouTubeのテレ東BIZチャンネルにも定期的に司会の動画がアップされていてそれはよく見ていて、そこでの宣伝でこの本を知ることに。本の発売日は8月初めだったので買うのはちょっと遅れたのですが。



内容は、ロシアと欧州の歴史から今回のウクライナ戦争が起こった経緯を紐解いていき、そしてロシアに国境が隣接しているか非常に近くに位置するフィンランド・ノルウェー・バルト三国(エストニア・ラトヴィア・リトアニア)などの国々の歴史と現状からNATOに加入するか否かというここ数年内の状況が綴られる。

本の終盤は、ウクライナ戦争は日本にとっては遠くで起こっていることだけれどすぐ近くで起こり得る台湾戦争について。
"起こるかどうか"ではなくすでに"いつ起こるか"になっている中国の台湾侵攻についてその成否の可能性、台湾側に付くアメリカ軍と自衛隊の行動でのいくつかのシナリオ。そもそも自衛隊が台湾軍とアメリカ軍をバックアップするにしても日本の法律の改正の必要など、さまざまな角度から書かれている。

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人は歴史から学びそしてそれを活かしていかなければならないということを体現したような本で、非常に面白かった。
約1500円でいずれ文庫本化されればもっと安く読めるのだろうけど、内容的になるべく早い時期に読んでおくべきだろうし実際読んで良かったなと。  
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2020年02月24日

岡嶋二人 / クリスマス・イヴ

この間ここに書いた年単位で積んだままだった紙の文庫本は、なんとか1冊ずつ読破していっている状態。
ということで、彼の作品でここに読んだことを書くのはなんと4年ぶりにもなる、岡嶋二人氏の『クリスマス・イヴ(1989年)』。

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岡嶋二人氏の作品ということで殺人事件が起こってそれを解決するミステリかと思って読み始めたのだけど、たしかに連続殺人は起こるものの内容は殺人鬼と対峙するサスペンス。

殺人鬼の大場という男が殺人をする理由や人生のバックボーンが描かれることも無く、本当に純粋な殺人鬼への恐怖とすばやい場面展開が続く作品。
巻末の山口雅也氏の解説でも書かれているけれど、岡嶋二人という合作チームのコンビを解消する少し前に書かれた作品で、実質的な著者は井上夢人氏1人のよう。そして井上夢人氏が意図したのが、動機は描かずに恐怖を描くというのがこの作品の眼目ということだったそう。
読後の自分の感想としては、それは十分に成功しているのではないかと。


自分はサスペンス小説はあまり読んでこなかったのですが、この本はなかなか面白かった。
犯人やトリックがわかってしまったミステリよりも読み返すことは難しいような内容ですが、いつかまた忘れた頃に読み返してみてもいいかもと。  
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2016年02月26日

岡嶋二人 / そして扉が閉ざされた

岡嶋二人氏の『そして扉が閉ざされた(1987年)』。

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不審な死を遂げた女性の、遊び仲間だった4人が3ヶ月後に遺族の母親に地下シェルターに閉じ込められ、最初は脱出を試みるもその困難な作業と並行して、事件時の行動をそれぞれの視点から回想し、真相にたどり着いていくというストーリー。
それぞれの証言を組み合わせていく様はまさにパズルだし、それを行う場所が密室であることから、回想・組み立て・検証という進行がじっくり進んでいくという、非常に稀なしかしよく出来た舞台設定だなと。

約30年前の”昭和”に書かれた作品だけれど、古いと感じる部分はあまりなし。
非常に純粋なパズル的ミステリの傑作だと思います。  
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2015年08月16日

岡嶋二人 / あした天気にしておくれ

岡嶋二人氏の『あした天気にしておくれ(1983年)』。
一気に読んでしまった。

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競走馬の狂言誘拐の犯人目線で綴られる倒叙モノかと思いきや、2億円の身代金を要求する脅迫状は自分で書いたものではないものが送られたところから、さらに奇妙な誘拐事件となっていくというストーリー。
身代金目的の誘拐の犯人側にとっての最大の危機は、当然身代金の受け渡しとなるのですが、今作で展開された2億円の受け渡し方法は驚くもの。
長編ながら殺人が起こらないミステリというのも、この作品を独特のものにしているのかも。

30年以上前のという古くささなどを感じない、非常に楽しめた作品でした。
また読み返すことがあると思います。  
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2015年07月29日

積ん読

相変わらず発売されたのに気づいていなくて(7/10に発売されていた)、本屋で買ってきた『アオイホノヲ 14巻』。

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で、Kindle版の方で予約注文して発売日に勝手にダウンロードされていた、『グラゼニ〜東京ドーム編〜 3巻』と『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 11巻/12巻』もまだ読んでいなかった。

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アオイホノヲ』も今ではKindle版が同時発売になっているのですが、惰性で紙のコミックスの方を買い続けている。
もう電子書籍で読むことにも慣れたし、個人的には電子書籍のメリットの方を大きく感じているので、どこかで切り替えられれば良かったのですが。
まあこれは最終巻まで紙のコミックスで買い続けていくと思います。

マンガを読むのがわりあい速いので非常にコストパフォーマンスが悪いのが自分の難点だと思っているのですが、一応じっくりと読んでいく予定……。  
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2014年05月22日

岡嶋二人 / コンピュータの熱い罠

岡嶋二人氏の『コンピュータの熱い罠(1986年)』。

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86年当時に、コンピュータに入力された個人情報をもとに男女を引き合わせる結婚相談所という設定はなかなか斬新だったと思うのだけれど、その個人情報というものが物語のひとつの鍵となる、複数の殺人事件。
さらにいえば、まだ「死亡フラグ」という単語はなかった時代だと思うのだけれど、それが顕著にみられる部分があるのは少しおかしく思えてしまう部分かも。


個人情報・コンピュータのプログラム・ハッキング等々、ネット社会となった現代の方がさらに現実的に感じられるパーツを用いて組み立てられた作品。
かなり終盤になってからクライマックスに向かっていく展開で、このわずかな残りページでどうなるのかというドキドキ感は紙の本ならではなのかも(笑)。
まあ電子書籍だったとしても数字で残り何ページとかは表示されるのですが、厚みという触感に連動するドキドキ感はまた別なので。


文庫で300ページちょいとあまり長くないこともあり、読み始めてから一気に最後まで読んでしまった作品。
面白かった。  
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2014年02月12日

岡嶋二人 / 99%の誘拐

岡嶋二人氏の『99%の誘拐(1988年)』。

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これ自体が短編としても成り立つ95ページに渡る第一章と、第一章で誘拐された子供が成長して主役となる第二章以降の2つの誘拐事件が展開される作品。

第一章の犯人も中盤で明かされてしまい、フーダニット(誰が)ではなくハウダニット(どのように)を中心にする組み立て。
第一章の犯人というのはもっと引っ張って最後に明かすということも出来たと思うのですが、それをしなかったのは比重をハウダニットへ完全に傾けたかったせいか。

第二章以降では、完全犯罪としての誘拐を目論むという珍しいテーマでの犯人の姿が描かれるのですが、ノートパソコンだったりの通信を前面に出したやり方は1988年に発表された作品としても非常に先進的だったかと。
当時は「こんなことはありえない」と捉えられてしまったかもしれませんが、今の時代に読んでみるとリアリティは増しているかも。


読み手が推理する場面はあまり無い作品ですが、なにしろテンポが良いし読んでいて非常に面白い作品でした。ほぼ一気に読み通してしまった。
ちょっと時間を置いてからまた読み返してみたいとさえ思っています。
傑作。  
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2014年01月18日

岡嶋二人 / どんなに上手に隠れても

岡嶋二人氏の「どんなに上手に隠れても(1984年)」。

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テレビ局からアイドル歌手が誰にも気づかれずにさらわれるという、けっこう派手な誘拐もの。
「誘拐」に定評のあった作家だけあって、さすがに全体の組み立てが上手いと思わされる。
あと、本作でストーリーの幹を固めているのは、各キャラクターの行動原理もそれに寄ったものになる、芸能界という世界の表裏の諸事情。
まあ終盤の謎が明かされる部分で小さく納得いかない部分、というかあまり興味の乗らない解決な部分もあるのですが、作品としてはテンポの良い、広げた風呂敷をちゃんと畳んでくれている作品ということになるのではないかと。


岡嶋二人氏の作品は、とりあえず誘拐ものを続けてみようということで、次は「99%の誘拐」を読む予定。  
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2013年12月18日

岡嶋二人 / 七日間の身代金

岡嶋二人氏の「七日間の身代金(1986年)」。

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誘拐事件からつながる2つの密室事件とを1冊に詰め込んだミステリ。
序盤の身代金受け渡し(の人物を追いかける)のシーンはちょっとしたカーチェイスだし、それが終わって身代金受け渡し後の劇的な展開まで若干50ページほどと、かなりストーリーのテンポは良い。

犯人は選択肢が狭められているので想像がつくかもですが、その身代金受け渡しの小島でのトリックはなかなか面白いかも。

行方不明になりながら、生死はともかくとして発見されていく人々の役回りが変わり続けていくのが本作の興味深い点なのではないかと。
誘拐・密室・恋愛と本当に色々な材料を詰め込んだ、テンポの良い作品だったと思います。
読後感が良い。


岡嶋二人氏の作品は何冊かまとめて買ったのですが、「人さらいの岡嶋」と呼ばれていたそうで(笑)、誘拐ものにも注目しつつこれから読んでいきたいと思います。  
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2011年11月02日

積んでいる

最近家にいる時間がちょっと少ないので、積んだまま手をつけられていない本がけっこう溜まっている状態。

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我孫子武丸
氏の『人形はライブハウスで推理する』は、この間やっと見つけたので、早く読みたいんですが。

まあ基本的に暇人なんで(爆)そのうち時間も出来るでしょうし、追々読んでいくと思います。  
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2010年07月12日

読む順番

相変わらず、家で時間があるときは延々と読書していますが、また数冊まとめて買い込んできました。

最近は有栖川有栖北森鴻のミステリを集中的に読んでいますが、ひと段落しつつもあるので、今回は
我孫子武丸に手を出す。

スーパーファミコンソフト「
かまいたちの夜」の脚本でも有名な推理作家ですが、自分はそのかまいたちの夜も未プレイ(汗)。
Wiiのバーチャルコンソールでダウンロード購入出来るので、いい加減やってみようかとも思いますが。


さて今回5冊買ったので、読んでいく順番を考える。これより前に買ってまだ読んでいないのも数冊加えて。

買った順か、作家ごとに読んでいけばいいんですが、やはりそれぞれ個性の強い作家ですんで、あまり続いてしまうとちょっと飽きるというか。
この順番の組み合わせを考えているのも、先発ピッチャーのローテーションを考えているような感じで、それなりに楽しんでいるんですけどね。

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ということで、とりあえずこんな順番に。
北森鴻の「孔雀狂想曲」は読んでいる途中ですが、買ったばかりの我孫子武丸を次に持ってきました。
作家ごとにはバラバラですが、作家の作品ごとには発表順で。
我孫子武丸もですが、北森鴻の「狐闇」は読むのが非常に楽しみ。「旗師・冬狐堂」シリーズの2作目ですが、北森鴻作品のキャラクターが勢揃いのミステリということで。

ま、とりあえず徐々に読み進めていきたいと思います。
  
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2009年10月19日

有栖川有栖 / スウェーデン館の謎

Sweden

有栖川有栖
氏の『スウェーデン館の謎』。
昨日の夜に読み始めましたが、2日かからず読了。

エラリー・クイーン に倣った「国名シリーズ」の第2弾ですが、今回は福島の裏磐梯に建てられた、スウェーデン風のログハウスが舞台。

その家に住む、バイカル海豹(あざらし)のような風貌をした絵本作家とスウェーデン人の夫人。4年前に事故死した2人の間の1人息子。
そして東京から宿泊にきていた挿絵画家の姉妹らを登場人物として話は展開していくわけですが。

被害者の発見現場はログハウスから30mほどの距離にある離れ。
状況は推理小説ではお約束ともいえる、前日夜に降った雪により、あるのは離れに向かう被害者の足跡と第一発見者が発見→通報のために往復した足跡のみ。
そして折られた煙突、厳寒の中開け放たれたドアとが謎となるメインの部分ですか。

トリックもともかく、話の展開としてすべてが出揃ったところで探偵役(火村助教授)が容疑者を集めて真犯人を指名するなど、推理小説としてはかなり王道の路線。

ただこの作品に普通の推理小説と一風違った風味を与えているのは、スウェーデン風のログハウスと住人の絵本作家という題材に加えて、亡くなったハーフの息子や、絵本作家が読者として思い描く子供達。
しかし展開はやっぱり王道で、良い意味で安心して読めた1冊だったかと。


また裏磐梯の風景は、自分の母方の一族が東北出身ということもあり、ちょっとノスタルジックな思いも持ちつつ情景を思い浮かべられましたよ。

まあ雪が積もってさえいれば、殺人事件の現場としてはどこでも良いんじゃないかとも思いますが

  
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2009年09月19日

北森鴻 / メビウスレター

メビウスレター

北森鴻氏の1998年発表の「メビウスレター」。
2日ほどで一気に読了。

作家・阿坂龍一郎宛に、数年前に学校内で焼身自殺した男子高校生の事件を調査していく手紙が送りつけられ、過去と現在の事件がともに進んでいくというミステリ。

「どう殺したのか」
ではなく、
「誰が殺したのか」
「なぜ殺したのか」
がテーマとなっている推理小説。

過去からの手紙の書き手である人物を含め、仮面を被った人物が多数いるので、理解しながら読み進めるのにめくったページを何度か戻したりしましたが。
しかし、結末部直前あたりで謎が解決していくのを読んでいくあたりは久しぶりに「パズル」という単語を強く意識しましたよ。

犯人の殺意・犯行経緯にはちょっと弱いものを感じましたが、
この本で印象に残ったのは、過去からの手紙が高校生活の中で書かれているということからの青春群像。

ちょっと最近の秋晴れを思わせるような。

歳のせいか、最近こういう学生生活の内容を描いた文章を読むと、ああ懐かしいなぁと思うもので



最終ページの、過去からの手紙の最後の文章、

「さようなら、高校生活。
さようならキミ。
じゃあ、またいつか。」

で、なんか清々しく終わった感を持たされてしまうのは、自分の年齢による弱くなった部分を突かれているような感もあるのですが


ブックオフで、店舗によっては105円で置いてあると思うので(寂)、気になった方はどうぞ。
  
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2009年09月04日

有栖川有栖 / 月光ゲーム

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最近は、『法月綸太郎』『有栖川有栖』『北森鴻』といった(気がつくと)新本格派と呼ばれる作家の推理小説を読み漁っている自分。

自分が推理小説を読むのに向いていないな、と感じるのは、昨日読み始めた『有栖川有栖』の長編デビュー作「月光ゲーム」の真犯人が気になって、こんな時間に起きて再度読み続けている辺りですが(汗)。

ちょっと涼しくなったので、梅割り(お湯割り)と一緒に。

キャンプに出かけた推理小説研究会の大学生達が突然の休火山の噴火に巻き込まれ、クローズドサークル(外界との往来が断たれた状況)の中、しかも連続殺人事件が起こってしまうという本作。

作者の初期の作ということもあって、真犯人がわかってなお、犯行経緯(ホワイダニット)がちょっと弱く感じるといった「若さ」は感じるものの、十分に意欲作に感じる作品。

もちろん、作者当人にしてみれば「青い」 と感じるであろう勢いも理解しつつ。


だいたいにおいて推理小説の、

フーダニット (Who had done it)
誰が犯人か
ハウダニット (How had done it)
なぜ犯罪を起こしたのか
ホワイダニット (Why had done it)
なぜ犯行を起こしたのか

を全て納得させるのは、いつでも至難の業だったりしますが。


この場で真犯人を挙げるのは、無粋以上に人間的に間違っていると思うので書きませんが、
読了後は、 一個の恋愛小説を含めた「小説」を読んだのかと、青い感動はあり(恥)。


やはり現代の推理小説の大家のデビュー作に相応しいのかとは思います。


さわりだけ読んでも、ちょっと突っ込みすぎたんじゃと感じる解説読んで、とっとと寝ますわ。
  
Posted by toshihiko_watanabe at 03:02Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加